ストレスの3ステップ

現代社会でストレスを全く感じていないという人は、ほとんどいないと思います。

ストレス」は、もともと物体の「ひずみ」を意味する工学用語です。カナダの生理学者ハンス・セリエが提唱した「ストレス学説(汎適応症候群)」によって、体に刺激があったときに生じる反応を「ストレス(stress)」、外から加えられる刺激を「ストレッサー(stresser)」と名付けられ、「ストレス」という言葉が一般的に使われるようになりました。

過剰なストレスが、さまざまな病気の原因となります。健康であるためには、毎日のストレスを上手にコントロールし、酷使することも甘やかし過ぎることもなく、心身を適切に管理していく必要があります。

ストレス学説

ストレス学説を一言でいえば、外部からのストレッサーに対して身体(内分泌系など)はどう反応し、どう適応していくかということです。

ストレッサーを受けた身体は「副腎皮質の肥大、胸腺・リンパ系の萎縮、胃・十二指腸潰瘍」という様相で反応を示し、その段階は「警告期→抵抗期→疲憊(ひはい)期」の3ステップに分かれています。

ストレス3つの段階

ハンス・セリエのストレス学説

1.警告期

「敵(ストレッサー)来襲!」

ショック相

ストレッサーに対しまだ対応する準備ができていない時期。自律神経のバランスが崩れ、血圧や体温が低下します。

抗ショック相

全身の防御力が動員され、ストレッサーに対し積極的に防衛反応をする時期。副腎皮質ホルモンなどが分泌され、ショック状態から立ち直ろうとします。この時期は強い抵抗力を示します。

2.抵抗期

「安定した兵力で戦いが続いている。ここで敵に打ち勝てるかがポイント。」

ストレッサーに負けないように、副腎が大きく肥大しながらホルモンを盛んに分泌させ頑張っています。抵抗力も安定していますが、エネルギーも大量に使うので、このまま続くとやがて「疲れ」が出てきて疲憊期へと突入します。

血圧や血糖値の振り幅も大きく、イライラや落ち込みなどの感情の起伏も激しくなり、情緒不安定となるのもこの時期です。

3.疲憊期

「戦いに疲れ、兵力が弱まっている時期。」

長期間のストレッサーとの戦いにより、副腎の疲れがピークを超え、身体の抵抗力が弱まっている時期です。心身が衰弱し、うつ症状もあらわれるのもこの段階。自律神経失調症など、自分の意識では如何ともしがたい不調に悩む方も多いでしょう。

このように、ストレス状態となれば全身の防御力が動員され、副腎には負担がかかり、不眠、肩こり、便秘、頭痛、疲労感、自律神経失調症などといった症状があらわれてきています。

できる限り早い段階でメンテナンス(指圧やマッサージ)や、リフレッシュ(運動・趣味での気分転換)ができていればそれに越したことはありません。ストレスも、「戦わずして勝つ」のが理想です。もし戦うことになっても、早い段階で対処したいものです。

「まだいける…?」ストレスは休養のサイン

「もっと早く来ていればよかった…。」施術中、幾度となく耳にした言葉です。

真面目で根性がある人ほど「頑張りすぎ」が多いものです。それぞれの事情がありますから、無責任に「頑張らなくていい」なんて言えませんし、人生にはどうしても踏ん張らなければいけない時期もあるでしょう。

それでも、本当は身体が悲鳴をあげているのに「まだ大丈夫!」をずっと続けていくとどうなるか。メンテナンスをしていない自動車を、アクセルふかして毎日長距離運転しているとしたら…。

身体はもっとも大切な資本です。病気になってからではなく、まだ動ける段階で予防することが、結果的に人生の時間を増やすことになります。心身にあらわれる小さな症状を見逃さず、ストレスのサインと受け止め、休養の目印にしてください。

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