【内分泌】ホルモンのはたらき

内分泌とは

内分泌・ホルモン

内分泌系は、自律神経系と共に心身の調節をしています。神経系が素早く調節を行うに対し、内分泌腺から出る「ホルモン」はゆっくり時間をかけてはたらきます。

各種ホルモンは、成長、代謝、生殖、血糖値の調整など、生きていくのに不可欠な内部環境(血液など体液の状態)を整えています。この内部環境を一定に保つメカニズムを「ホメオスタシス」といいます。

ホルモンの分泌調節

ホルモンは、分泌が多すぎても少なすぎても問題があります。ホルモンの分泌量や血中濃度は、システムによって一定の範囲で保たれています。

会社のような階層構造

ホルモンは、会社の組織のように上位から下位への階層的な構造になっています。

たとえば、社長である“視床下部”が「会社(人体)を大きくさせろ!」と言えば、部長である“下垂体前葉”が成長ホルモンを分泌させ、まるで社員を増やすように骨や筋肉の細胞合成が促進されるわけです。

フィードバックシステム

ホルモンの分泌量は、“現場”の声を聞きながら一定の量に調節しています。

フィードバックには「もっとちょうだい!」という“正のフィードバック”と、「もういらないよ!」という“負のフィードバック”があります。

被災地へ救援物資を届けることを想像してください。闇雲に物資を送り続けたら現地や交通網は混乱しますよね。そのため現場から連絡(フィードバック)を受けることによって、各所にホルモンを過不足なく送り続けているのです。

自律神経は「電話」、ホルモンは「手紙」

自律神経系、内分泌系はバラバラではなく一緒に働いていますが、その伝達スピードや特徴には違いがあります。

神経伝達は“電話”のようにスピーディーに情報を伝えますが、ホルモンはまず「合成」をしないといけません。机で手紙を書いてから(合成)、ポストに投函され(血液中に分泌)、血流に乗って目的地に手紙を届ける(標的細胞に作用)という流れです。

まずは取り急ぎ電話を一本入れておいて(自律神経)、同時に物質として持続的にはたらく手紙(ホルモン)を届けることで、からだという社会が円滑に動いているのです。

ホルモンのリズム

体内時計を仕込まれた少年

多くのホルモンの血中濃度には、一日の中に一定のリズム(サーカディアンリズム)があり、自律神経と共にはたらいています。

副腎皮質ホルモン」の場合、早朝に分泌が盛んとなり血圧や体温を上昇させ、身体を活動に備えます。そして夜になると徐々に分泌が低下し、睡眠に適した状態へと導くのです。

睡眠中は副腎皮質ホルモンの分泌は低下しますが、かわりに発育や細胞の修復に必要な「成長ホルモン」や、生体のリズムをつかさどる「メラトニン」などの分泌が多くなります。

つまり、活動に適したホルモンもあれば、休養や回復に適したホルモンもあって、自然のリズムに合わせてバランスをとっているわけです。

夜勤やストレス、夜更かしや不摂生などでこのリズムが狂うと、ホルモンバランスが乱れ心身に不調を引き起こす原因となってしまいます。

主な内分泌腺とホルモン

  • 視床下部ー放出ホルモン、抑制ホルモン
  • 松果体ーメラトニン
  • 下垂体前葉ー成長ホルモン、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン
  • 下垂体後葉ーオキシトシン、バゾプレッシン
  • 甲状腺ー甲状腺ホルモン(T3、T4)、カルシトニン
  • 副甲状腺ー副甲状腺ホルモン(パラトルモン)
  • 膵臓(ランゲルハンス島)ーインスリン、グルカゴン、ソマトスタチン
  • 副腎皮質ー糖質コルチコイド、電解質コルチコイド、副腎アンドロジェン(アンドロゲン)
  • 副腎髄質ーカテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)
  • 精巣ーアンドロゲン(テストステロン)
  • 卵巣ーエストロゲン、プロゲステロン
  • 消化管ーガストリン、セクレチンなど
  • 腎臓ーレニン、エリスロポエチン
  • 心臓ー心房性ナトリウム利尿ペプチド

トップへ戻る